平成30年10月4日に地元の若浦中学校1~3年生、
朝来小学校と大浦小学校の6年生、
各学校保護者の皆さんが
10月7日の「平和祈念式典」に向けて、
引揚記念公園の清掃活動をしてくださいました。
中学3年生がリーダーとなって、
小中学生混合の班に分かれて
式典会場付近や展望台、園路などを熱心に清掃。
皆さんのおかげで公園がとてもきれいになりました!
ありがとうございました!
9月30日(日)舞鶴市商工観光センターにて
国際シンポジウム「ICOM(国際博物館会議)舞鶴ミーティング2018」
が開催されました。
今回の舞鶴ミーティングは
2019年9月に国立京都国際会館で開催される
「ICOM京都大会」のプレ大会で、
「文化をつなぐミュージアムと文化遺産」をテーマに
「国際課題とミュージアム」と「地域コミュニティとミュージアム」
などについて議論しました。
ICOM(International Council of Museums:国際博物館会議)とは、
ミュージアムの進歩発展を目的とした
世界で唯一かつ最大の国際的非政府組織です。
1946年に創設され、2016年には世界141か国と地域から
37,000人のミュージアム関係者が、加入しています。
ICOM全ての委員会が一堂に会する大会が3年に一度、
世界のどこかで開催されます。
2019年にはこの大会が京都で開催されることになりました。
大会期間は約1週間。
基調講演、パネルディスカッションなど全体会議の他に、
国際委員会ごとのセッションや、
メイン会場から離れたオフサイトミーティング、
見学ツアーなどが実施されます。
開催地では、博物館や文化施設、地元行政の協力のもと
様々な市民向けイベントも開催されます。
(ICOM京都大会2019 HPより引用
http://icom-kyoto-2019.org/jp/icom.html)
そのICOM京都大会を1年前に控えた2018年9月30日に、
国際シンポジウム「ICOM舞鶴ミーティング2018」を開催されました。
国内外から広く発表者を募り、
2019年ICOM京都大会の大会テーマ
「文化をつなぐミュージアム-伝統を未来へ-」
について議論を深めました。
当日の様子
茶道裏千家淡交会による
呈茶のふるまい
研究発表の様子
当館の学芸員による
「地域博物館と記憶遺産がもたらした地域社会への活力」
をテーマとした発表も行われました。
2015年に当館の収蔵資料が
ユネスコ世界記憶遺産に登録され、
それに向けた活動や登録をきっかけに
舞鶴の小中高生が自主的に史実を発信した事例など
記録遺産登録が地域の方々の意識や活力に
どのような影響をもたらしているのか
といった内容を発表しました。
他にも、
「ミュージアムが防災に果たす役割」や
「ミュージアムと民間企業とのコラボレーションによる
新たな美術鑑賞の方法の提案」など
多岐にわたるテーマを
各国の専門家の方々に
発表をいただきました。
来年の本大会に向けて
非常に有意義なシンポジウムとなりました。
先日10月7日(日)
ウズベキスタンにある
日本人抑留者資料館の
ジャリル・スルタノフ館長とそのご家族の方々に
来日いただき、当館で交流会をいたしました。
第二次世界大戦後、約25.000人の日本人が
旧ソ連によって現在のウズベキスタンに移送され、
収容所で生活しながら建設工事などに従事しました。
首都タシケントにある代表的な建造物「ナヴォイ・バレエ劇場」
の建設にも、約500人の日本人抑留者がたずさわりました。
1966年、大地震がタシケントの街を襲い、
ほとんどの建築物が倒壊してしまいましたが、
ナヴォイ劇場は大きな被害を出さずに
避難所として多くの命を救いました。
それによりウズベキスタンの人々は、
日本人の勤勉さや逆境に負けない特性に対し、
今でも感謝や尊敬の念を抱いています。
スルタノフ館長は、
ウズベキスタンで日本人抑留者資料館を運営し
資料の収集に関しても自ら行っておられ、
当館への平成28年の来訪をきっかけに
舞鶴市が東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンとして、
ウズベキスタンのレスリング・柔道の事前合宿地に決定いたしました。
当館での交流会の様子
舞鶴市内全7中学校から代表生徒が参加しました。
地元 若浦中学校の代表生徒がメッセージを述べた後、
スルタノフ館長よりご挨拶がありました。
引き揚げ等に関する資料の交換の様子
ウズベキスタンで抑留された日本人が
ナヴォイ劇場建設に従事させられることとなった公文書や
抑留に関する絵画をいただき、
当館からは日本の引き揚げの様子がわかる資料を贈りました。
ウズベキスタンの民族舞踊の披露
スルタノフ館長のお孫様でいらっしゃる
モヒナボヌ・スルタノヴァさん、リソラット・スルタノヴァさんが
華麗に舞ってくださいました。
記念撮影の様子
スルタノフ館長が制作された
ドキュメンタリー映像「ひいらぎ」の上映
ジャリル・スルタノフ館長ほかご家族の皆様との交流会は
非常に有意義な時間となりました。
シベリア抑留という負の歴史が縁となり、
このような交流をきっかけに
平和への想いを世界へ未来へと繋いでゆくことは
とても重要なことであると考えています。
さらなる親睦を深める事ができました。
ありがとうございました。
舞鶴引揚記念館開館30年・引揚最終船入港60年
舞鶴引き揚げの日制定記念
「平和祈念式典」と「スルタノフ館長との交流」
~平和への願いを未来へつなぐメッセージ~
引き揚げやシベリア抑留の史実と
13年間にわたり温かく引揚者を迎え入れた
まちの歴史を次世代へ継承するとともに
平和意識の高揚を図り、世界の恒久平和を念願することを目的に
引き揚げ第一船「雲仙丸」の入港日である
10月7日が「舞鶴引き揚げの日」に制定され、
その日に「平和祈念式典」を開催いたしました。
様々な想いを胸に、恒久平和を願うため、
関係機関や団体、市内小中学生など
約300人の皆様に参加いただきました。
舞鶴市長の式辞から始まった式典の様子
引き揚げ当時、舞鶴市民は引揚者の方々に
お茶のふるまいや生け花などで
温かくお迎えをした歴史があります。
その歴史と当時の舞鶴市民の方々の想いを受け継ぎ
献茶と献花をおこないました。
地元の若浦中学校 生徒会代表による平和へのメッセージ
地元の大浦小学校 児童会代表による平和へのメッセージ
国内外よりご臨席をいただいた皆様の紹介の後、
若浦中学校の生徒による合唱が行われました。
閉式の後、
当時の食体験として、
舞鶴・引き揚げ語りの会 と 舞鶴文化協会茶道連盟 のご協力で
コーリャンのお粥とふかし芋、呈茶のふるまいをいたしました。
今年度の平和祈念式典は、
未来を担う次世代も多く参加し
平和への願いを発信する機会として
素晴らしい式典となりました。
今後も当館は
薄れゆく海外引揚事業の史実と、
再び繰り返してはならない戦争の悲惨さ、
そして平和への願いを発信するため、
尽力してまいります。
この度、
舞鶴引揚記念館開館30年・引揚最終船入港60年
舞鶴引き揚げの日制定記念
「平和祈念式典」と「スルタノフ館長の交流」
~平和への願いを未来へつなぐメッセージ~
が開催されます。
開催趣旨:戦後73年が経ち、薄れゆく海外引揚事業という史実と、
再び繰り返してはならない戦争の悲惨さを
後世に語り継ぐとともに、
13年間の長きにわたり多くの引揚者を温かく迎えたまちとして、
平和への願いを発信する機会として
昭和20年10月7日の引揚船第1船入港日に合わせて開催いたします。
開催日時:平成30年10月7日(日)午前10時から
開催場所:舞鶴引揚記念公園
主 催:舞鶴市
協 力:舞鶴文化協会、舞鶴・引揚語りの会
当日は、無料でご入館いただけます。
是非この機会にお越しください。
この度、舞鶴市では
10月7日を「舞鶴引き揚げの日」とする条例を
制定いたしました。
これに伴い、
舞鶴市役所ロビーにて
「舞鶴引き揚げの日条例制定記念 特別展示」
を行っております。
展示期間:平成30年10月4日(木)~10月31日(日)
場所:舞鶴市役所本庁1階ロビー
昭和20年10月7日に、釜山から乗船者約2.100名を乗せて
引き揚げ第一船「雲仙丸」が舞鶴港に入港し、
引揚者を温かく迎えた「引き揚げのまち」舞鶴。
昭和33年に当時国内で唯一の引揚港となっていた舞鶴港に
最期の引揚船が入港するまでの13年間にわたり、
海外からの引揚者約66万人と遺骨約1万6千柱を
市を挙げて迎え入れました。
海外引き揚げ終了60年を迎える今年、
引き揚げやシベリア抑留の史実と
13年間にわたり温かく引揚者を迎え入れた
まちの歴史を次世代へ継承するとともに、
平和意識の高揚を図り、
世界の恒久平和を念願するため
「舞鶴引き揚げの日」を制定しました。
是非、舞鶴市役所での展示や
当館での展示をご覧になって
平和への願いをともに発信いたしましょう。
こちらのイベントは終了しました
9月28日(金)から12月2日(日)の期間
当館企画絵画展示室にて
ICOM舞鶴ミーティング2018開催記念 特別展示
「王希奇展-一九四六-」を開催しております。
中国において墨絵と油絵の融合という
独自のスタイルを確立し、
世界的に評価の高い歴史画家である
王希奇氏。
王氏は3年半という長い年月をかけ、
縦3メートル、横20メートルにおよぶ
巨大な作品「一九四六」を完成させました。
作品にはもくもくと歩みを進める
葫蘆島からの引揚者数百名余りが描かれ、
その一人ひとりに作者の想いが
こめられており、
そこに広がる光景は、観る者全てを
一瞬に引き込んでしまう強い引力を持っています。
また、「一九四六 見守る海」や
当時が偲ばれる一連の作品も
併せて展示しております。
中国と日本を結ぶ、
歴史の残る超大作の数々を
ご覧ください。
ICOM舞鶴ミーティング2018開催記念
《王希奇展-一九四六-》
期間:2018年9月28日(金)~12月2日(日)
期間中休館日:10月18日(木)、11月15日(木)
会場:舞鶴引揚記念館 企画絵画展示室
主催:舞鶴市
特別協力:学校法人城西大学、福知山公立大学