舞鶴引揚記念館 令和7年度第2回企画展 「世界記憶遺産登録10周年特別展Ⅰ」について

舞鶴引揚記念館では、令和7年度第2回の企画展「世界記憶遺産登録10周年特別展Ⅰ」を下記の日程で開催しますのでお知らせいたします。

今年は平成27年(2015)に当館が収蔵する資料の中から570点がユネスコ世界記憶遺産に登録されて10年の節目を迎えます。登録10年の節目に際して、日本で記憶遺産登録第1号となった福岡県田川市の山本作兵衛氏の炭坑の記録画の展示をおこないます。

展示期間

令和7年7月12日(土)~ 令和7年10月5日(日)

※展示期間中の休館日:毎週水曜日

 ◆場 所 

舞鶴引揚記念館 企画絵画展示室 (企画展は無料。別途入館料が必要です)

◆展示資料 

 ・水彩画10点、墨画10点

山本作兵衛氏は明治から昭和にかけて福岡県の筑豊地方の炭坑での労働の様子や人々の暮らしなど、絵画と解説文で詳細にその記録を残しました。 日本の近代化を支えた炭坑の記録画として、その重要性などが評価された貴重な資料です。

【作者:山本作兵衛氏について】

・明治25年(1892)福岡県生まれ

・明治33年(1900)弟の初節句にもらった加藤清正の人形を繰り返し写生

・明治36年(1903)図画の課題で帽子を写生し先生に褒められる

・明治39年(1906)山内坑に入坑

・明治45年(1912)徴兵検査を受けるが難聴などの理由で免除される

・同年、九州鉄道管理局に二年契約で鍛冶見習いとして就職

・大正5年(1916)水町タツノと結婚

・同年、上三緒坑の親元に戻り仕繰夫となる

・大正7年(1918)長子ハツ子出生(3ヶ月後に死去)

・大正8年(1919)長女ハル子出生

・大正11年(1922)長男光 出生

・大正13年(1924)次男大吾 出生

・昭和3年(1928)次女ミネ出生

・昭和5年(1930)三女富美 出生

・昭和10年(1935)三男照雄 出生

・昭和20年(1945)長男光 戦死

・昭和33年(1958)炭坑の記録画を画用紙と墨で描くようになる

・昭和37年(1962)朝日新聞に記事が初めて掲載される

・昭和39年(1964)交通事故に遭う

・昭和42年(1967)山本作兵衛の人と芸術を紹介したNHKの番組が放映

・昭和49年(1974)炭坑模写大壁画9点が田川市立図書館に寄贈される

・昭和50年(1975)田川市文化功労者受賞

・昭和54年(1979)田川市石炭資料館建設専門委員会委員となる

・昭和59年(1984)NHK日曜美術館に出演

・同年12月、92歳で逝去

 

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シベリア抑留・引き揚げ資料展in西市民プラザ〜引き揚げのはじまりと市民のおもてなし〜の開催について

シベリア抑留・引き揚げ資料展in西市民プラザ〜引き揚げのはじまりと市民のおもてなし〜の開催について

戦後80年・海外引揚開始80年・ユネスコ世界記憶遺産登録10周年にあたり、舞鶴港への最初と最後の引揚船が入港し、「引き揚げの母」である田端ハナ氏の地元でもあるなど、引き揚げにゆかりがある西地区を中心とした展示会を開催します。

【展示期間】

令和7年7月26日(土)〜8月7日(木)

午前9時〜17時(ただし、26・27日は20時まで)

【展示場所】

西市民プラザ 展示室(1階)

◆主要な展示品1

(引き揚げに関する写真)

●「引き揚げ当時の舞鶴西港」

撮影時期は不明。倉庫など港湾施設が残る西港の沖合には列を組んで引揚船が並んでいる。

●田端ハナ氏

 田端ハナ氏は西地区の南田辺に在住でした。引揚船第1船から最終引き揚げまでお出迎えに携わり「引き揚げの母」と呼ばれた。
写真は引き揚げ40年を記念して行われた「海外引揚40周年記念 引揚港”まいづる”を偲ぶ全国の集い」でお出迎え役を演じる田端ハナ氏。

◆主要な展示品2

引揚船模型

雲仙丸をはじめ西港に入港したと考えられる引揚船の模型を展示します。雲仙丸は昭和20年10月7日に舞鶴西港の第2埠頭へ最初に入港した引揚船です。その後も舞鶴港へは多くの引揚船が入港し、約66万人が古郷への第1歩を踏み出しました。

白樺日誌

瀬野修氏が3年間の抑留中に故郷日本を想う気持ちを和歌の形で書き留めた記録。紙が入手できなかったので、白樺の皮に煤をインク代わりにして書き留めた貴重な資料。

◆展示解説・講話について

1.展示解説:12時〜16時

協力:NPO法人 舞鶴・引揚語りの会

2.講話:令和7年8月3日(日)  ①10時〜11時 ②13時〜14時

講師:引揚記念館 学芸員

3.入館料:無料

西市民プラザへのアクセス・お問い合わせは➡ こちら

舞鶴引揚記念館 令和7年度 第1回企画展 シベリア抑留画展『~北斗星のもとに~』を開催します

舞鶴引揚記念館では、令和7年度最初の企画展 シベリア抑留画展『~北斗星のもとに~』を下記の日程で開催いたします。

戦後80年を迎え戦争の記憶が薄れていく中で、体験者の記憶をもとに描かれた絵画は、次世代へ史実を理解しやすく伝える貴重な歴史資料です。本企画展では、当館収蔵の絵画の収集に尽力され、生誕100年となる佐藤清氏の描いた抑留体験の油彩画とペン画の展示をおこないます。

🔷展示期間 令和7年4月26日(土)~ 令和7年7月6日(日)

※展示期間中の休館日:毎週水曜日

🔷場  所 舞鶴引揚記念館 企画絵画展示室

(企画展は無料。別途入館料が必要です)

🔷展示内容

舞鶴引揚記念館には約1300点の抑留体験を伝える回想記録画が収蔵されています。シベリア抑留に関する画像や映像が少ない中、抑留の多様な場面や史実を知る上で貴重な歴史資料です。こうした絵画の収集に尽力されたのが抑留体験者でもある佐藤清氏です。

佐藤氏は帰還後に武蔵野美術学校で西洋画を学び、建築士として働くかたわら、抑留体験を描きました。そうした絵画はシベリアの北斗星のもとで眠る戦友たちへの鎮魂の思いからだったと生前に語っていました。そうした佐藤氏の鎮魂の思いを生誕100年にあたる今年、多くの方に感じていただければと思います。

🔷展示資料 

 ・油彩画11点、ペン画6点

🔷作者:佐藤清氏について

大正14年(1925) 福島県福島市出身

昭和19年(1944) 渡満、石頭予備士官学校へ入校

昭和20年(1945) コムソモリスクなどに抑留される

昭和22年(1947) 12月、舞鶴へ帰還

昭和34年(1959) 武蔵野美術学校 卒業

平成8年(1996)  絵画61点を当館へ寄贈

平成17年(2005) 絵画20点を当館へ寄贈

平成26年(2014) 7月、88歳で逝去

🔷主な展示資料 

※サイズの単位はセンチメートル 

ダワイヤポンスキー

油彩 サイズ71.5×60

制作年:1981

収容所を出れば、着剣した小銃を狙う護送兵に監視されながら作業場へ向かう。行進中は喫煙することはもとより、会話することも許されない。よそ見をすること、落ちているものを拾うことも禁じられ、列から離れれば、逃亡をはかった者として無警告で射殺される。あとでは柔軟な態度になったが、当初の護送兵は荒々しかった。空腹と連日の重労働で疲労している捕虜の列は遅れがちとなる。列が乱れると「ダワイ、ダワイ」と大声でどなり、時には容赦なく蹴飛ばし、銃身で尻を殴りつけた。作業が終わると「ダワイ、ダワイ」の声に脅かされながら重い足をひきずり収容所へと向かう。護送兵は、早く帰って仕事から解放されたいのでやたらと急がせる。しかしやっと収容所にたどりつくと、そこでまた長い長い点呼がはじまる。他の作業隊とかちあうと、空腹をかかえながら寒空に立ちつくさねばならなかった。彼らは号令をかけさせて数を確認するということはいっさいしない。

(佐藤清画文集『シベリア虜囚の祈り』より)

ノーチュラボータ

油彩 サイズ71.5×59

制作年:不詳

みんなが寝息をたてている深夜、作業係りが夜間作業員をゆり起こしていく。防寒帽や外套、防寒靴などをのろのろと身につける。所内は暖かいが、いったん外に出れば鼻先が痛くなる寒さだ。星だけが冴え冴えとかがやく夜空の下を、五列縦隊で、不機嫌に押しだまったまま作業場に急ぐ。作業場は寒風が刃物のように吹き荒れる引込線の中で、さえぎるものがない。ゆっくり作業していたのでは、凍え死んでしまう。明け方まで大型貨車に山と積まれたバラスとの格闘だ。カンボーイ(監視兵)は焚火を作って、バラスおろしの様子をみながら、休憩しろと声をかけてくれる。夜間作業はカンボーイにとっても迷惑な作業なのだ。貨車のかげに作った焚火を囲むと、ついうとうとと睡魔がおそってくる。このときばかりは誰ひとり語ろうとするものはいない。バラスを積んだ貨車が三台、黒々と、“仕事はじめ”の号令を待っている。   

(佐藤清画文集『シベリア虜囚の祈り』より)

二冬を越した捕虜

油彩 サイズ71.7×59.5

制作年:1981

二冬を越した捕虜たちの多くに、栄養失調症、倦怠感、脱力感は強まり、動作が緩慢となった。このために伐採や、夜間作業、枕木運搬などで事故があいついだ栄養失調になると、体重が減少し、皮膚は青白くなり、顔かたちは鈍く、無欲的で、老人のような外観になる。だから体格検査で尻の皮をつまみ、肉づきを見て等級をきめる。 原始的だが、最もてっとりばやく、合理的な選別方法だったのである。また栄養失調になると尿量が多くなる。厳寒の夜、一晩に二、三度は100メートルも離れた便所まで往復しなければならない。したがって安眠できないから、ますます体力がなくなっていく。体格検査の判定で、1(ペールィ)は健康だから重労働、2(フロタイ)は普通の労働、3(トリッティ)は軽労働、ジストロヒーとオカは栄養失調だから作業には出されない。健康者は将校や炊事班などを含めて10パーセントもいなかったというのは、各ラーゲル 共通のことであった。

 (佐藤清画文集『シベリア虜囚の祈り』より)

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舞鶴市立赤れんが博物館・舞鶴引揚記念館合同展「北緯五〇度でレンガを作った男たち」について

会期中の休館日が変更になりました。(12/5時点)

舞鶴引揚記念館は、玄関前通路の修繕工事に伴い、令和6年12月1日(日)から令和7年1月15日(水)は、臨時休館いたします。休館中は、舞鶴市立赤れんが博物館において、下記の日程で「舞鶴市立赤れんが博物館・舞鶴引揚記念館合同展」を開催いたしますので、ぜひご覧ください。

展示内容としまして、シベリア抑留中にれんが作りをしていた史実を体験者の記念誌「北緯五〇度でレンガを作った男たち」(サブタイトル)の中から、記録やれんが作りの作り方のイラストなどを紹介し、製造されたれんがの現物も展示します。

また、「引揚港舞鶴」や「シベリア抑留」「引揚記念館」などについてパネルで紹介するほか、シベリアで使われた防寒着やユネスコ世界記憶遺産に登録された「白樺日誌」などの資料も併せて展示します。

 

・開催場所:舞鶴市立赤れんが博物館(舞鶴市字浜2011番地)

・会期:2024年12月1日(日)から2025年2月2日(日)まで

・開館時間:午前9時~午後5時(最終入館は、午後4時30分まで)

・入館料: 一般 個人400円 学生(小学~大学)150円

詳しくは ➡ 赤れんが博物館HP

・会期中の休館日:年末年始(12/29~1/1)

※会期中の休館日変更のお知らせ:年末年始(12/29~1/3)

PDFは➡こちら PDFは➡こちら

終了しました。令和6年度 第2回企画展 「あなたに届け!この想い」

令和6年度第2回企画展「あなたに届け!この想い」を下記の日程で開催します。シベリアの抑留地から日本の家族へ、そして日本の家族から抑留されている夫や息子へあてた俘虜用郵便葉書に込められた家族への想いをお届けします。

展示期間

現在開催中の企画展『あなたに届け!この想い』(本年8月に開催された朗読劇「約束の果て」の世界観とのコラボ展示)でありますが、下記のとおり展示期間を延長し、11月30日(土)まで実施しますのでお知らせします。

 

展示期間  

変更前】令和6年7月27日(土)~ 令和6年10月20日(日)

変更後令和6年7月27日(土)~ 令和6年11月30日(土)

 

※展示期間中の休館日:毎週水曜日、

場所 

舞鶴引揚記念館 企画絵画展示室 (企画展は無料。別途入館料が必要です)

展示概要

 シベリア抑留中に一部の収容所では「俘虜用郵便葉書」と呼ばれる往復はがきが日本人抑留者に配られることがありました。日本で暮らす家族や友人などに安否を知らせる唯一の手段でした。厳しい環境について書くことが許されない中で自分の想いを家族などに届けました。返信では日本に住む家族も抑留されている父や夫、息子へ日本で待つ人々の想いを届けました。

今回の展示では抑留者と家族など双方の想いをつないだ俘虜用郵便葉書にフォーカスした展示をおこないます。  

【展示資料】 

・俘虜用郵便葉書  14点(翻刻したパネルを並置)

・俘虜用郵便葉書の書き起こしA1パネル4点

・俘虜用郵便葉書の書き起こしA3版16点

・帰りを待つ妻の日誌1点

・収容所内で使用された鉛筆1点

「往信がのこったままの俘虜用郵便葉書」

俘虜用郵便葉書の本来の形をとどめているもの。何らかの理由で家族は返信を出さなかったとみられる。シベリアに抑留されている夫から妻へ宛てたもので、妻の苦労を察して、「男のいない留守生活は定めし苦労が多く生活も楽ではないと思います」といった労いの言葉がつづられている。

平成27年(2015)に抑留者の心情を知ることができる資料としてユネスコ世界記憶遺産に登録された。

サイズ たて19㎝×よこ14㎝

日誌「妻の記録」

11年抑留された北田利氏の妻の日誌で全3冊からなる。抑留された夫の帰りを待つ妻の気持ちが、つづられている。夫のいない生活の中で周辺の人びとのサポートもあり、前向きな気持ちで二人の娘と暮らす様子が見える一方で、夫の帰国がいつになるのか不安を募らせる様子もうかがえる。

平成27年(2015)に日本で帰りを待つ家族の生活や気持ちがわかる貴重な資料として世界記憶遺産登録された。

サイズ たて15㎝×よこ10㎝

チラシ 表面 ☛PDF

 

 

 

 

チラシ 裏面 ☛PDF

 

 

 

 

 

 

終了しました。令和6年度 第1回企画展 「おもかげを探したその先に」

抑留体験者の遺族である山内保良氏がかつての抑留地へ墓参へ訪問した際にシベリア各地で日本人抑留者が建設関わった建造物が現地の人々の生活を支えていることを知り、抑留の違う側面を絵画に残しました。
 今回の企画展では、山内氏が抑留中に亡くなった兄のおもかげを探す中で見つけた日本人抑留者の残した建造物を描いた絵画を展示し抑留のその後を紹介します。



会 期:令和6年4月20日(土)~令和6年7月21日(日)

展示点数:14点

 

 

展示絵画(一部)

「バーニャ」

 

 

「給水塔」

 

映画館

終了しました。第3回企画展「引揚援護局~おかえり!の玄関口~」開催について

 今年は、多くの引揚者を出迎えた「舞鶴(地方)引揚援護局」の閉局から65年になります。
 第二次大戦後、13年間にわたり66万人の引揚者を出迎え、戦後の新たなスタートを切る引揚者のために心を込めてサポートをしていました。
 元援護局の職員や引揚者を慰問した少女たちのエピソードなどを関連する資料とともに紹介します。

 

 

 

期 間:令和5年11月11日(土)~令和6年1月28日(日)

場 所:舞鶴引揚記念館 企画展示室

料 金:無料(但し、入館料が別途必要です。)

 

 

 

主な展示資料

「引揚列車の切符」(縦3cm✕横5.7cm)

舞鶴(地方)引揚援護局で引揚者に配布された切符。

 

 

「援護局で配られた食券」(縦7.8cm✕横6.9cm)

 故郷まで帰る列車の中で駅弁を購入するための食券。

 

「大金を運んだ柳行李」(高21cm✕幅55cm✕奥35cm)

舞鶴(地方)引揚援護局の職員が引揚者への大量の給付金を銀行から運ぶために使用したもの。

 

 

終了しました。令和5年度 第2回企画展 「労働と労働の合間に」の開催について

本展では、当館が所蔵する回想記録絵画において最も多い242点の作品を遺されたシベリア抑留体験者・吉田勇氏の作品を通して、厳しい抑留の様子をお伝えするとともに、過酷な環境下の中にも労働の合間には心休まる瞬間があったことを紹介します。

 

展示期間  令和5年9月2日(土)~ 令和5年11月5日(日)

 ※展示期間中の休館日:毎週水曜日

場  所  舞鶴引揚記念館 企画絵画展示室

(企画展は無料。別途入館料が必要です)

展示内容

シベリア抑留では過酷な環境下においても、労働と労働の合間の休息時間、ソ連の人びととの交流など、そうした時には緊張感や不安感から解放され心休まる瞬間があったことはあまり知られていません。

どのような環境下においても人が生きる上で精神的な支えや安寧がとても大切であることが収蔵絵画を通じてお伝えできればと思います。

展示資料 

 【総点数 19点】

・素描  15点  ・油彩   3点  ・着彩   1点

 

  ❖  吉田 勇 氏 略歴  ❖

  大正12年(1923)12月 奈良県大和高田市生まれ

  昭和19年(1944)10月 現役入隊後、満洲へ渡る

  昭和20年(1945)終戦後、ウラジオストックの北約100㎞に位置する町

            ヴォロシーロフ(現 ウスリースク)などに抑留される

  昭和22年(1947)7月 英彦丸で舞鶴に帰還。復員(帰還)後は奈良県内

                                  米穀商や映画館経営などをおこなう

  昭和62年(1987)吉田勇氏より回想記録画5点を舞鶴市に寄贈

  平成12年(2000)6月14日 逝去 76歳

  平成25年(2013)5月20日 ご家族より回想記録画237点を寄贈

    『天幕張り』

制作 1988年     素描

ウラジオストックから帰国してもらうが、婦女子を先行させるとので、君たちはここで待機していてもらうということで、連れてこられたルイチキという大平原の真只中で仮の宿舎としての天幕はりを各分隊毎にすることになった。我々は、帰国までもうしばらくのことがと信じていたので分隊競いあって、天幕はりに従事したものであった。

昭和20年9月初旬

画集「一兵士のダモイへの道」より

『収容所見物のソ連人』

制作 1984年   素描

ウォロシロフ収容所の頃は作業より帰所し夕食までの短時間にソ連人によくタバコをせびりに行ったものである。中略〉そのごろのソ連人は満州より略奪してきた背広を着用しており、襟元を裏返しにすれば日本人名が見える。〈中略〉中には私らの眼から見れば余りにもトンチンカンな改装もあり笑ったものだ。

昭和21年5月頃

画集「一兵士のダモイへの道」より

『火打石』

制作 1984年  素描

ソ連労働者と一緒になり作業中の休憩のとき、ソ連人よりタバコを分けて貰った。火をつけるのはどうするかと見ていると原始的な火打石即ちロシア式ライターを巧みに使うのには感心した。あの時のマホルカの味は実にうまかった。

昭和22年5月頃

画集「一兵士のダモイへの道」より

チラシ表面
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チラシ裏面

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終了しました。開館35周年  夏休みイベントの開催について

終戦記念日を迎える8月は、夏休み期間中であり、子どもから大人まで多世代で楽しんで学べるイベントなどを開催いたします。シベリア抑留や引き揚げの史実を通して平和の尊さについて考えていただくきっかけになる1日です!開館35周年の節目を迎えた今年は、市民や市民団体の皆さんと協働して内容盛りだくさんで実施します。皆様のご来館をおまちしております。

 

『引き揚げを知ろう夏休みスペシャルデー2023』

8月11日(金・祝)開催

PDFはこちら

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★キッズセミナーの募集について ※締め切り8月8日(火)

 

学生語り部とふれあいながら、引き揚げや抑留を知ってもらうきっかけとして実施します。夏休みの自由研究のヒントになるかもしれませんね!

実施日時  令和5年8月11日(金・祝) 15時30分~16時30分

対象者  舞鶴市内の小学4~6年生 30人(先着順)

内 容  「引き揚げと舞鶴のかかわり」のお話

・学生語り部と館内めぐり

(5カ所のチェックポイントを回りながら館内を見学)など

参加費  無料※引き揚げを知ろうスペシャルデーのため、保護者を含め入館料は不要

募集締切 8月8日(火)

申込方法 舞鶴引揚記念館へ

電話(0773-68-0836)かFAX(0773-68-0370)

または Logoフォームからのいずれかで

チラシPDFはこちら

 

※申込時に「氏名、住所、電話番号、学校名、学年、同伴者の有無(人数)」をお伝えください

その他 ・参加者にはオリジナルグッズを差し上げます

・保護者席も用意しています

★館内語り部ツアーWEEKの実施について 8月11日(金・祝)~20日(日)

 

普段は土日祝日限定で人気の館内語り部ツアーを期間中、毎日実施します

期 間  令和5年8月11日(金・祝)~20日(日)

時 間  11時~、13時30分~ 毎日2回

所要時間 約30分 ※希望者には延長あり

実 施  NPO法人舞鶴・引揚語りの会

料 金  無料。ただし入館料は必要です(11日(金・祝)は、イベントのため無料)

その他  ・事前申し込みは不要。当日お越しの際に受付を行います。(15分前~)

 

終了しました。舞鶴引揚記念館・平和祈念展示資料館合同展示キャラバン in 丸の内 「ラーゲリからのメッセージ ~シベリア抑留の記憶をつなぐ~」の開催について

舞鶴市では、忘れてはならない引き揚げとシベリア抑留の史実を後世に継承する事業として、展示キャラバン(全国巡回展)を平成28年度から開催しております。今年度は、平和祈念展示資料館(総務省委託)との合同で開催することになりました。

世界的にも類を見ない引揚事業及びシベリア抑留の資料を展示する舞鶴引揚記念館と平和祈念展示資料館が連携協力し、薄れゆく引き揚げの歴史と平和の願いを国内外に発信していきます。

また、昨年末に公開された映画『ラーゲリより愛を込めて』に描かれている、シベリア抑留からの生還者は舞鶴に上陸を果たしており、舞鶴とも関係の深い史実ですので、ぜひ足をお運びください。

◆展示内容

第二次世界大戦の終結に伴い、海外に残された多くの軍人、民間人を帰国させるために開設された引揚援護局や、引揚港に指定された舞鶴市が、海外からの引揚者を受け入れた史実について、解説パネルや、実物 資料等で紹介します。

◆開催会場

東京シティアイ【イベントスペース】

東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー・KITTE 地下1階

KITTE 地下1階 東京シティアイパフォーマンスゾーン
東京都千代田区丸の内2丁目7−2

◆開催日時 

令和5年2月22日(水)から3月5日(日)まで(12日間)

10時から20時まで(2/22は12時から、日曜日、祝日は18時30分まで)

主催  京都府舞鶴市、舞鶴市世界記憶遺産保存活用推進委員会

共催  舞鶴引揚記念館、平和祈念展示資料館

後援  東京都教育委員会

◆チラシ(表)PDFはこちら

◆チラシ(裏)PDFはこちら

平和祈念展示資料館の情報はこちら