レクチャーコンサート「シベリア抑留の音楽・文化 ~記憶の継承へ~」を開催しました

令和4年2月27日(日)に、シベリア抑留中の過酷な状況下の中で行われていた多様な文化活動に着目した研究者の方々とのコラボ事業「レクチャーコンサート(講演と演奏会)」を開催いたしました。

レクチャーコンサート

日時 令和4年2月27日(日) 14時~
会場 舞鶴引揚記念館 セミナールーム
内容 講話1「シベリア抑留とは」

講師:小林昭菜氏  (多摩大学専任講師・政治学博士)

小林先生には、自身が抑留史を研究してこられた中で、当時の時代背景や人々の交流など年表や写真を交えてシベリア抑留について、わかりやすく講演していただきました。

 

講話2「シベリア抑留の音楽・文化」

講師:森谷理沙氏 (桜美林大学非常勤講師・芸術学/音楽博士)

森谷先生には、シベリア抑留下の中でも、日本人収容所で鳴り響いていた音楽や音風景について、当時の音楽・文化を紹介していただきました。

 

演奏・コンサート

「シベリア抑留下の日本人収容所で抑留者たちを癒した音楽などのコンサート」

古川精一氏は、「浜辺のうた」・「誰か故郷を思わざる」・「異国の丘」・「ドーフ小曲」・「母に捧ぐる歌(母へ)」・「ちから」・「満洲の丘にたちて」を力強く、時に哀愁をもって歌われました。

そのあと、Zvolinsky Leonidが、シベリアに抑留された日本人たちの追悼曲として書き下ろした新曲をギターPCをつなげたライヴエレクトロニクスで演奏されました。

 

古川精一(バリトン)略歴
武蔵野音楽大学デンマーク国費奨学金を受けてデンマーク王立音楽院に留学。武蔵野音楽大学卒業、同大学院修士課終了、同学院博士課程単位修得満期終了。二期会会員(ロシア東欧オペラ研究会会員)。

 

Zvolinsky Leonid (作曲)略歴
ロシア国立グネーシン音楽カレッジ音楽理論科卒業、モスクワ音楽院作曲科を首席で卒業。東京藝術大学大学院音楽音響創造科研究生。

復元バイオリンの展示

令和4年2月27日~4月17日まで抑留中に制作されたといわれる、ラッパ付ヴァイオリン(復元)を展示しました。

※現在は展示していません

ラッパ付きヴァイオリン音声動画 (クリックすると聴けます)

動画内で流れているのは、日本への帰国を願いながら、抑留時によく歌われていたといわれる「ふるさと」です。当時の音の鳴り響きをお楽しみください。

 

レクチャーコンサートチラシ

レクチャーコンサート 《プログラム》PDF